SECTION 05 ── じっしょう
ちなみに、これ全部、自分の事業で実験中です(着物の話)
こういう"長期でじっくり浸透させる"やり方を、口で言うだけじゃなく、私は自分の商売で、実際にやっています。それが、着物の事業です。
妻が、着付けのプロなんです。着付けだけじゃなく、コーディネートも、人手が足りなければ着付師を集めて現場を仕切るところまでやる。腕は本物で、ありがたいことに、名前を言えば分かるような芸能人の撮影や、大きなイベントでも声をかけてもらえます。——その着付けの腕と現場は、ずっと本物。腰を据えてやってきました。
ただ、本人が、なかなかのIT弱者で(笑)。連絡も、日々の段取りも、集客も、ぜんぶ手作業。もっと効率化すればいいのに、と思っていて、見てられなくて、手をつけました。予約も決済も段取りも、ひとつずつIT化して、回るように(AIが流行るずっと前から、コツコツと)。
理由はもうひとつ。妻の下で動く着付師たちを育てて、彼女たちにも活躍の場を作りたかった。それと——私は受託の仕事ばっかりで、"自分たちの事業"を持つことに、ずっと憧れがあって。今は、その事業のDXも、ブランディングも、集客も、ぜんぶ自分で丸ごとやれている。それが、単純に、楽しいんです。
そして、この事業には、もっと大きな狙いもあるんです。いまの着付けの需要って、成人式や結婚式みたいな"人生の特別な日"に、ぎゅっと集中している(だから季節にも左右される)。そこには、もう強い先行者がたくさんいて、弱小の私たちが正面からぶつかっても、勝ち目はありません。だから、戦う場所を、自分で作ることにしました。
"人生の特別な日"だけじゃなく、"日常より、少しだけ特別な日"にも着物を。
結婚式や成人式が"1メートルの特別"なら、お茶会やお出かけは"3センチの特別"。
着るハードルを少し下げて、新しい市場を、時間をかけて育てる。
やり方は、お金をかけない発信です。「3センチ特別」を旗印に、ブログを軸に、note・Substack、Instagram・YouTubeショート・X まで。一度作ったものを、媒体をまたいで、時間をずらして、何度も効かせる。そういう動線を、自分で組んで、毎日コツコツ回しています。
ひとつ作って、媒体をまたいで何度も。毎日コツコツ、ぜんぶ自分で回しています。
——という感じで、自分の商売で、いままさに実験中。だから「実績たっぷり」とは言えません。でも、やっている中身は、ぜんぶお見せできます。うまくいったやり方も、コケたやり方も、ぜんぶ自前。机上の空論はありません。